ガ島通信への憧れ(書評ブログ)

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憂鬱でなければ仕事じゃない

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「憂鬱でなければ、仕事じゃない 見城徹藤田晋 幻冬舎

 

幻冬舎創業者の見城さんとサイバーエージェント創業者の藤田さんの仕事論をまとめたもの。

 

 見城さんはabemaの番組で拝見してから魅了されっぱなし。

 

藤田さんを筆頭に多くの経営者が尊敬する見城さん。

 

その見城さんの仕事論を藤田さんが具体的に補足説明している。

この方ぐらい努力しないと成功はないのだと。

 

その努力とは、人が寝ているときに勉強し、人が休んでいるときに行動すること。シンプル。

 

働き方改革と見城さんの仕事論の両立してかないと。

 

また、憂鬱でなければ仕事じゃない。

この言葉にどれだけの人が救われたか。

 

 

 

 

 

 

内容は下記にメモしています。

私自身の解釈はせず、そのまま引用しています。

読まれる方は前後を想像しながら読んでください。

 

 

 

まえがき

仕事において、表面的ではない真心をこもったコミュニケーションで、信頼関係を築くことが、何より大切であると確信を持つようになりました。

 

 

第1章 人としての基本

 

神は細部に宿るという建築家の言葉は、仕事にもあてはまる。つい、見過ごしてしまうものにこそ、ことを左右する鍵がある。

 

小さなことを守れないやつに、大きな仕事などできるはすがない。若い頃、同僚を見ていてそう思い、やがて部下を持つようになって、ますますその感を強くした。

 

どんなことでもビジネスチャンスになる可能性があると思うからだ。

 

あらゆる人間関係は、細かい情が基礎になっている。それをなおざりにして、何かしようとしても、上手く行くはずがない。

 

仕事上の一見、合理的な人間関係も、一皮めくればその下にとても大きな情の層がある。大事なのは情ばかりではない。義理と恩も忘れてはならない。

 

仕事においては小さなことでくよくよしなければ相手の心を掴めない。ましてや大きな仕事なんかできやしない。

 

抜擢しようと思うのは小さなことを頼んでも、きちっとレスポンスしてくれる人。ダメだった時は、なぜダメなのか、報告してくれる人。逆に、そういうことを怠る人に、大きな仕事を任せようとは思わない。

 

上司から小さな頼みごとをされた時こそ完璧に対応した方がいいと思います。

 

自ら会社を興し、成功した人はおそらく誰もが小さな約束をきちんと守っています。いい加減ではないから、会社をそれなりに大きくできたのです。

 

会議室のテーブル越しに名刺を渡そうとする人がいる。そっちの都合で会っているのに、繊細さのかけらもない。いきなり相手に横着するとは何事かと言いたい。この場合の横着は、無神経にほかならない。こんな輩に遭遇すると、僕は、「君、こっちへ回ってこいよ」と言ってやりたくなる。2度と会う気はないから早々に話を切り上げる。

 

コミュニケーションは関係に上下があることが多い。それをきちんとわきまえなければならない。こうしたことにどれほどデリケートになれるかで、相手に与える印象は雲泥の差がついてしまう。

 

マナーを守らない代償はあまりに大きいと胸に刻んでおいたほうがよいでしょう。

 

魅力ある人間においては、必ず、自己顕示と自己嫌悪が、双子のように繋がっている。その二つを揺れ動くからこそ、人としての幅が生まれ、それが他人から見ると魅力にうつる。目に見えなくても、心が運動すると、そこに風が起こり熱が発生する。それがその人のオーラなのだ。

 

うまくいっている時は、自分ではなく、社員みんなが頑張ったのだと言い、悪い時は自分の責任だと言う。

 

社員の力を最大限に引き出すことができる人が、いい経営者です。しかし、自己顕示欲は仕事の原動力であり、実務上も自己アピールが必要な場合が数多くあります。

 

本当に魅力的な人は、自分の強さも弱さもさらけだすことができるもの。

 

甘えは本来、他者に向けられるものである。しかし、仕事での甘えは、自分へのものであることが多い。その落とし穴に気づくとことが、成熟の証である。

 

努力する側とそれを受け止める側は、何ら共通認識のない、全く別の主体なのだ。両者の間には、どうすることもできない、絶望的な溝がある。

 

結局、仕事とは勝負なのです。勝とうとしなければ、勝てるわけがない。プロセスというのは結果論で得られる副産物に過ぎないのです。

 

普通の仕事では策を弄したり、駆け引きしたりするのは、当然である。

 

自分の特性を早くから決めてしまう人がいるけど、それでは可能性の芽を摘んでしまうのではないでしょうか。人は何にでもなれると僕は思います。新しい道を切り拓くつもりならば、真っ向勝負で正面から突破する潔さが大切なのです。

 

 

第2章 自分を鍛える

 

誰でも面倒なことを避けたがる。それをあえて行うことにより、凡庸を脱する道が開けるのだ。いばらの道を一歩ずつ進むことでしか、勝利へは近づけない。

 

僕は、わざと苦しいほう、不可能だと思われる方へ身をよじる。人がやらないことをやる。薄氷は自分で薄くして踏め、ということである。そこで生じる負荷が、いい仕事の実感なのだ。その負荷に耐え抜いてこそ、はじめて、人より抜きんでることができる。

 

時間というものは人を錯覚させる。長くかければ、それだけ有意義であると思ってしまうのだ。何と愚かしいことだろう。

 

大事なのは費やした時間ではない。仕事の質である。多くの人が無理、不可能と考えることに身をよじって立ち向かい、克服する姿勢が大切なのだ。それがいつか必ず、目に見える形で大きな実を結ぶ。

 

あるネットサービスを思いついたとしましょう。これが大した苦労もなく、パッと思いついたのならたいていダメ。そんなものは誰でも思いつく、ありふれたものに違いないからです。実際、かなり自信のあるアイディアでも、見渡すと、ほとんど同じことを十人が考えていたりする。

 

あらゆる仕事は、価値を生み出すために行うものです。競争相手との差のこと。相手と同じか、それ以下ならゼロ。相手を上回った時、はじめて価値が生まれる。そして、上回れば上回るほど価値は大きくなるのです。

 

パーティを好きな人に、仕事のできる人はいない。パーティ好きな人は、要するに、そこに出席している自分に酔っているか、有力な人物と知り合って、それを武器にしようとする人である。

 

心から成功を望むなら、孤独に耐えることが必要だと思います。成功とは、何らかの決定権、つまり一人で判断する権利を掴むことなのですから。

 

群れることから成功は生まれない。群れることの無意味さに気づいた時、人は成功への道を歩き始めるのだと思います。

 

圧倒的努力とは、とても単純である。人が寝ている時に寝ないってこと。人が休んでいる時に休まないってこと。そして、どこから手を付けていいかわからない膨大なものに、手を付け、最後までやり通すことだ。

 

対人関係でも極端を心がけている。待ち合わせには必ず30分前には行く。その極端さが何かをスタートさせる。恩返しはこちらの立場が危うくなるほど極端にする。そうでなければ、相手の心に響かないからだ。ほどほどの恩返しをされた時ほど白けることはない。中途半端な恩返しなら、しない方がいい。恩返しほど人間力の差がつくとのはない。と僕は信じている。ちなみに僕は恋愛も苦しい極端なものを好む。すぐにうまくいく恋愛などモチベーションが上がらない。気の抜けてサイダーのような恋など、したいとは思わない。

 

ネットでは既存のものよりも際立って優れているか、まだ誰も提供していないものでなければ

存在意義がありません。僕は最高か最速しか生き残れないと思っています。

 

この分野はどのような状況にあるか、そこで際立つためには何をすればいいか。ビジネスではそんな相対的な視点から、魅力ある商品やサービスが生まれるのです。

 

苦境に立たされると、人は腹を括り、覚悟ができる。腹を括るという行為は、長い人生の中で、一度きりのものではない。辛酸をなめると、そのたび、一つ覚悟ができる。その積み重ねが人間力を作り、ぶれない経営者を育てるのだ。

 

たったひとつ、これに命を懸けていると言えるほどのものを持つこと。それが信念の意味です。

 

運が良かったは謙遜でのみ使うべきだ。断じて他人をこう評するべきではない。その言葉は思考を停止させ、努力を放棄させ、成長を止めてしまう。

 

知らないなら知らないで結構。仕事とは、つまるところ、競争である。多くの人がこのことを知り、圧倒的な努力を始めたら、僕とは差がつかなくなってしまう。

 

スタンダードを極めた人間にしか、スタンダードを超えることはできない。一つのビジネスに没頭し、格闘したものにだけに見えてくる全く新しい風景。いきなり成功する。新しいビジネスモデルなどあり得ない。

 

突き抜けたことをしたいなら、基礎を徹底的に学ぶことだ。基本を超えるには格闘しながら基本を極めるしかない。

 

僕は1日100件ほど周り続けました。そうするうちに、営業に必要なビジネスマンとしての基礎は徐々に培われていったのです。

 

憂鬱を好む人間などいない。しかし一方で、憂鬱な大きな反発力を生む。それに気づいたとき、憂鬱は間違いなく仕事の糧となる。

 

僕は朝起きると、必ず手帳を開く。自分が今、抱えている仕事を確認するためだ。そして憂鬱なことが三つ以上ないと、かえって不安になる。

 

ふつう人は、憂鬱なこと、つまり辛いことや苦しいことから避ける。だからこそ、あえてそちらへ向かえば結果はついてくるのだ。

 

迷った時は、やめておくという人がいるが、僕はそれとは正反対だ。迷った時は前に出ろ。これが僕の信条だ。迷った時こそ、大きなチャンスだ。迷わないものは結果が小さい。

 

すでに経験のあることばかりやっていたら、安心して仕事を勧められるけど、自分の成長する機会を失っているのかもしれません。

 

 

第三章 人心を掴む

 

僕は初対面の相手に名刺を渡す時、何より心を込める。繰り返すが、初対面だからこそ礼儀は重要なのだ。1枚の名刺を笑う者は、大きな仕事に泣く。

 

仕事のできる人のコミュニケーションは、たいてい直接的です。単刀直入に言いたいことをズバズバ言う。僕は人とかかわる時、率直で自然体でいることを心がけていますが、そうすれば、人間関係がすっきりして、仕事の見通しがよく利くようになるからなのです。

 

一度口に出したことは必ず実行しなければならない。

 

守れない約束をする人はその度に信用をなくしていると思え。たとえ、それまで信頼を築いていたとしても、たった一度の反故で失ってしまうことさえあるのだ。

 

ただ友達になろうというのではないのだ。この人と付き合ったら刺激を受ける、新しいステージに行ける、面白い仕事ができると、相手に思わせなければならない。

 

相手の心を掴むためには、まず相手のことを知り、そこをとば口にしなければならない。自分ではなく、相手のことを言う。これが難攻不落の相手とコミュニケーションを取る際の基本である。

 

初対面の相手に関心を持ってもらうには、相手の立場に立った工夫が必要です。

 

 

第4章 人を動かす

 

お世話になった会社への義理や恩といった借りを踏み倒すような辞め方をする人がいます。でもその人にはその後の人生で必ずツケが回ってくるでしょう。

 

その苦しみが身体に染みこみ、沈殿し結晶化することで、ほんの一かけらな劇的を得ることができる。それは経験しなければ解らない。いつも、ほどほどで安全に仕事をしている人間は、永遠に劇薬を手に入れることはできない。

 

想像力は、すぐに身につくものでもない。生きる過程で徐々に育ってゆくものだ。それは仕事人としての成長と、相等しいといっても過言ではない。

 

恋愛ほど相手の言動に対して敏感になるものはない。そこで人は、相手のちょっとした態度や言動に歓喜したり、絶望したりする。

 

会社のマネジメントは、結局、人を動かして収益を上げることに尽きます。そして、人を動かす上で最も重要なことは、相手の立場になることです。

 

 

第五章 勝ちに行く

上三人、下三人をおさえると、その中間は勝手にこちらにやってくる。その世界の権威と新鮮なエネルギーをおさえておけば、流れ全体がこちらに向かってくる。

 

仕事ではキーマンをおさえることが、信用を得る上でも大事な鍵となるのです。

 

常識というのは、その業界のリーディングカンパニーが作ったものだ。それを崩す一番シンプルな方法は、外から風穴を開けることである。崩される側は、守勢になり、やがて悲鳴を上げ始める。つまり、顰蹙とは、くずおれる者の、悲鳴に他ならない。

 

成功は、異常なことなのだ。異常を異常と思わなければ、ついには身を滅ぼしてしまう。勝ったときこそ冷静になり、ここには次の負けを招く要因が潜んでいると思わねばならない。成功体験は成功した瞬間に捨て去るのが一番美しい。

 

仕事においては平常心を持ち、常に有事に備えて冷静にいられることが大切です。

 

ビジネスは、辛くて苦しい。しかし、それは正しいということだ。

 

第六章 成功への動機付け

僕は何の褒美もほしくない。また、褒美を前提にする努力は、努力とはいえないと思う。

 

物欲しげな姿勢は、仕事のみならず、生きることのエネルギーを弱めてしまう。金銭でも名誉でも褒美を目的にしていては、人が不可能と思うようなことを、実現できるはずがない。

 

目標にたどり着くまでのプロセスこそが、一番おもしろいということに気づかされる。

 

トレーニングは、決して楽しいことではない。始める前は、憂鬱でしょうがない。でも僕は、自分を苦しめていないやつはだめだと思う。自分を追い込み、憂鬱なことを乗り越える。そうすることが、仕事をするときの姿勢に、大きな影響を及ぼす。そもそも仕事とは憂鬱なものだ。

 

男子たるものは、一度戦って負けても、やめてはならない。二度目三度目の戦いの後でも、やめてはならない。骨が砕け、最後の血の一滴まで流して、初めてやめるのだ。